公園で大自然風のコスプレ写真を撮る方法! レンズを使い分けて雰囲気ある写真を撮ろう
ファンタジーな世界観の作品のコスプレでチャレンジしてみたい、大自然の中でのロケ撮影。
でも「遠くまで行くのは面倒!」「撮影許可を取るのが大変そう」……
そんな方のために、今回は近くの公園でも大自然の中のような写真が撮れる方法を解説!
文・写真:AK( @AK_camera )
モデル:ばむ( @86bam86 )
COSPLAYMODE 2022年5月号掲載記事
遠征なしで大自然! 公園でロケ撮影
「大自然のなかで雰囲気のあるコスプレ写真を撮りたい!」と思ったことはないだろうか?
とはいえ、わざわざ遠くまで出かけていってロケ撮影するのは大変。山や森、草原といったロケーションは、撮影許可を取るのも難しい場合が多い。
△ どこかの草原で撮ったかのようだが、実は公園で撮影したもの。工夫すれば公園でも雰囲気のある写真が撮れる!
そんな時は、近くにある広めの公園でロケ撮影をしてみよう!
今回は、公園でもまるで大自然のなかで撮ったような写真が撮れる方法をご紹介。
事前にやっておくこと
1. どこの公園で撮るかを決める
まずは、撮りたい作品や時期に合わせてぴったりな公園を探してみよう。特徴的な木や花があれば、それらがある場所を探すと◎。
【東京】昭和記念公園
https://www.showakinen-koen.jp/park-information/shooting-application/
【大阪】りんくう公園
https://rinku.osaka-park.or.jp/cosplay
2. 撮影許可を取る
探した公園でコスプレ撮影ができるかどうかは重要なポイント。Webサイトなどから問い合わせをして、撮影ができるかどうかを確認しよう。
問い合わせの際には撮影内容などを訊かれる。事前に人数や内容の情報をまとめておこう。
また、所定の申請や料金が必要となることも。それらも忘れずに確認しよう!
3. 着替え場所の有無を確認する
着替え可能な施設があったり、更衣室を貸してもらえたりする場合もあるが、ない場合は着替え用のテントを用意するなど工夫しよう。
4. 機材や小道具の規定を確認する
公園によっては、カメラ機材として三脚などの使用ができないケースがあるので注意が必要だ。
また、周りには一般の利用者もいるのでリアルすぎる武器は見分けがつかなくなる。デフォルメされた小道具を準備するなど周りへの配慮を忘れずに。
また、大型の武器などを使用したい場合は、問題がないかも確認しておこう。
5. カメラの準備
ロケ撮影では、スタジオよりも被写体との距離を確保しやすい。なので、レンズの画角の違いによる画作りを意識しよう。
撮りたい画に合うレンズを選んで持ち出そう。
公園で大自然風のコスプレ写真を撮るコツ
まるで大自然の中で撮影したような写真を撮るには、背景から人工物を消すのが一番大事。
標準域と呼ばれるレンズを使うより、広角レンズや望遠レンズを積極的に使おう!
広角、中望遠レンズを使って背景を整理する撮り方、構図の考え方を紹介していく。
広角レンズを使ってダイナミックに
△ 単焦点レンズ50mmで撮影した写真
RPGの世界を表現するには、背景を広大に、なおかつ人工物をなるべく排除する必要がある。
そんな時は広角レンズがおすすめだ。遠くにあるものが小さく映るので、人工物を目立たなくすることができる。どうしても気になる場合でも、加工は楽に行える。
広角では被写体を中心に置き、被写体が歪まないように意識しよう!
また、アングルを工夫することで脚長効果や小顔効果を狙うこともできる。単焦点レンズである50mmを使った写真と、広角レンズである24mmを使った写真を比較してみてみよう。
△ 単焦点レンズ50mmで撮影した写真
△ 広角レンズ24mmで撮影した写真。背景に奥行きが出て、RPGらしさのある広大な風景に写すことができた。
NDフィルターで時間をコントロール
ゲームの中には昼間だけではなく、夕暮れや夜の演出も多く登場する。ストロボ×NDフィルタを使用して、夕暮れや夜を演出してみよう!
作例では、原神での夜の情景を再現してみた。ここでは夜の山でかがり火に当たっている場面をイメージ。
1. 日中の太陽光下で、カメラの設定をできるだけ暗めにする
2. NDフィルタを装着する
3. オレンジフィルタをつけたストロボを最大光量で発光
△ まずは、カメラの設定をできるだけ暗めに変更。その状態で撮るとこんな感じ。
△ 上の写真の状態で、オレンジのフィルタをつけたストロボを最大光量で光らせると、まるで夜のような写真に!
中望遠で背景クローズアップ
被写体をさらに引き立てるために、邪魔なものをボカしていこう。範囲を狭くすることで、背景を整理しやすくする。
70mm以上の画角になると、被写体周辺1〜2m程度の狭い範囲の背景だけを使うことができる。また、晴れていれば光量も十分に稼げるので、F値が高めのレンズでも望遠側になればなるほど背景や前景をぼかすことが可能だ。
人物の大きさを揃えたまま、カメラの位置を前後に移動させた作例を紹介しよう。レンズの画角による背景の変化を確認してほしい。
△ レンズの画角は70mm。左端に葉っぱが写り込んでいる。
△ レンズの画角は105mm。まだ少し葉っぱが見えるが、背景に写っている範囲は狭くなった。
△ レンズの画角は135mm。背景の木は3本しか見えない。
△ レンズの画角は200mm。135mmよりもさらに背景が狭くなり、被写体が引き立っている。
前景、被写体、後景を意識する
写真は前景、被写体、後景の三層レイヤーを意識すると立体感が出る。そうすることで、RPGの世界観をよりリアルに伝えることができるのだ。
特に中望遠ではアングルを大きくつけることが難しくなるので、立体感が乏しくなりがち。草や木の枝をレンズの前に配置し、前後差がわかるような構図を意識してみよう。写真が第三者視点となってエモくなる!
△ 上の写真の構図はこんな感じ。被写体にカメラを意識していないようなポーズを取ってもらえば、ゲームのワンシーンのような写真も撮れるぞ!
レンズフィルタで作品に合わせた色合いに
原神は淡い色づかいが特徴的なので、全体のコントラストが落ちるように、レンズの前にフィルタや排水溝ネットを付けて撮るのもの◎。
ただし、画質が落ちてしまう点には注意が必要だ。
公園でロケ撮影にチャレンジしよう
ロケ撮影では、背景を整理する事を心がければ狭い場所でも大自然の中で撮ったような写真に! レンズの画角によって画作りを考えてみよう。
標準域を避けて背景を小さくしたり、クローズアップすることでメリハリをつけたりと、工夫次第で素敵な写真が撮れる。
自然物を前後に配置して、被写体に視線がいくようにするのも雰囲気が出ておすすめだ。