【コスプレ撮影】ロケ地の探し方のコツと許可の取り方【文例付き】

高原や川、海、山中など、自然を背景に撮影したコスプレ写真を見たことがあるのでは? スタジオ内ではなさそうだし、一体どこで撮影したのか。調べてみても分からない。なぜなら、ロケ場所と個人的に交渉してコスプレ撮影していることが多いからなのだ。
コスプレ可能なロケ地を探す方法や、どうやって交渉すれば良いのかなどを分かりやすくご紹介しよう。
TEXT:椎塚久世

■このページで分かること■
・コスプレロケ地の探し方
 有料ロケ地の場合
 無料、格安ロケ地の場合
・イベント型のロケ撮ならお手軽
・コスプレロケ撮影許可の取り方
 許可取りメールの書き方例
・許可を取る際に伝える内容とその理由

目次

コスプレ撮影できるロケ地を探す方法

自力で探す方法

コスプレでロケ撮影した人にロケ地を直接聞くのは、親しい友人でもないとハードルが高い。基本的にはネットを使って自力で検索するのが良いだろう。なんとなく「ロケしたいなぁ」というより「このキャラをこんな風景で撮りたい」と思い立ってロケ撮を視野に入れる人の方が多いと思うので、まずは「こんな風景」のキーワードをGoogleの画像検索やSNSで探してみよう。Googleマップで検索すると今いる場所の近くから探せるのでそれも便利。また、普段の行動範囲内でロケに良さそうな場所を気にかける癖をつけるのも役に立つ。

コスプレロケ地を見つける方法

「滝 ロケ 東京」でGoogle画像検索した例

ロケ地の使用難易度は?

コスプレに限らず、ロケ地として解放されているかどうかによって探し方も交渉の方法も変わってくる。海岸や公園なら、自治体や市町村、観光協会など管理者が分かりやすいし、中にはコスプレ撮影に好意的な場所もある。だが、個人所有の山や森となると、所有者が知り合いでもない限り交渉するのはかなり難しくなってくる。
公共の場より割高だが、自然のロケーションを撮影用に貸し出している場所もある。利用金額を問わないなら、スタジオ撮影感覚でロケが可能だ。

■有料の場合・・・探しやすい。屋外撮影前提のスタジオと考えればOK。価格は比較的高め。
■無料の場合・・・ロケ地として使うことを想定していないことが多い。探すのも交渉もちょっと大変。

有料ロケ地の検索サイト4選

管理者を調べて許可を取ったり、申請書を書く手間もなく、スタジオ感覚で利用できる場所が多数。


■acoloca(アコロケ)■
https://acoloca.jp/
コスプレロケ地を見つける方法
キーワード、都道府県、ジャンルを選んでロケ地が探せる。ロケ地で実際に撮影されたコスプレ写真もあり、利用時のイメージがしやすい。全国の寺社や海岸、古民家、船上、飲食店、温泉などシチュエーション豊富。


■麗Yer’s■
https://www.reiyers.com/
コスプレロケ地を見つける方法
ロケ地をシェアする形式で、コスプレイベントのように複数の参加者でロケ撮影を行う。空港や水処理センター、石切場といった、個人ではなかなか許可が取りにくい場所を使って手軽にロケ撮影できる。


■撮影NAVI.COM■
https://satsuei-navi.com/
コスプレロケ地を見つける方法
プロ志向の本格的なスタジオやロケ地を探せる検索サイト。『コスプレ撮影対応』で検索すれば、映画やミュージックビデオで使用されたロケ地がコスプレでも利用できる。ハイクオリティな分、利用料金は高め。


■COSNAVI(コスナビ)■
https://cosnavi.biz/
コスプレロケ地を見つける方法
静岡、神奈川、山梨など関東近郊を中心に、ロケ地でのコスプレイベントや、スタジオを運営。廃工場や神社、スクラップ置き場など人気作品にマッチしそうな場所から、特撮好きにはたまらない爆破撮影まで様々。
COSNAVIを利用した撮影事例はこちらの記事もチェック!
https://www.cosplaymode.online/blog/work/comecocos/

無料ロケ地の探し方と許可の取り方

無料、もしくは低価格のロケ地でコスプレも可能な場所となると、自分の足やネットを使って地道に探すしかない。一例だが、無料ロケ地の候補に挙がりやすい場所と、その管理者や連絡先をまとめてみたので参考にしてほしい。自然の中=無料、と考えがちだが、撮影するには使用料が必要な場合もあるのできちんと確認しよう。

ロケ地 管理者 連絡先
山、川、森、滝など 自然公園なら自治体が管理。個人所有の土地であることも。 自治体のHP
または所有者個人
公園(自治体が管理の場合) 県または市区町村 自治体のHP
公園のHP
該当地域の役所(公園緑地課など)
公園(上記以外の管理) 管理会社や管理団体 公園のHP
管理会社や団体のHP
海岸、砂浜 自治体か観光協会 自治体、観光協会のHP

作品によっては寺社仏閣や教会で撮影したい! と思うことも。しかしこれらは宗教施設であり、写真を一切撮影できないくらい神聖で厳格なところから、コスプレ撮影会を主催するところまで方針は様々。まさに「場所による」としか言えないので、前例が無いなら個人的なコスプレ撮影のロケは許可が下りにくいと覚悟して相談してみよう。

非営利かつ小規模であれば、コスプレ撮影が無料でできる場所として、大阪の『りんくう公園』http://rinku.osaka-park.or.jp/がおなじみ。海に面した眺望の良い公園だ。
コスプレロケ地を見つける方法
りんくう公園の場合、コスプレ撮影に関しては下の画像のような規定を設けている。コスプレ可能なロケ地ではどんなルールがあるかの一例として参考になる。
コスプレロケ地を見つける方法

ロケ撮影許可の取り方

撮影したい場所が決まったら、管理者にコスプレ撮影が可能かどうか確認しよう。管理者が分からない場合は、その場所の名前と管理者で検索すると判明する場合がある。例えば『○○公園 管理者』といったキーワードだ。撮影許可の確認は基本的にメールがオススメ。文書として残るため、万一トラブルがあった場合にも「許可は取っている」という証拠を出せる。電話やFAXしか連絡手段が無い場合は、できれば文書で残るFAXを。電話なら担当者の名前と電話した日時を記録しておこう。決して無断撮影することは厳禁!

許可の取り方:メール例文(テンプレート)

件名:(場所名)での写真撮影についてお伺いします


本文:
ご担当者様


突然のご連絡で失礼いたします。
(場所名)での写真撮影についてお伺いしたく、メールいたしました。
アニメ作品の衣装を着用して、コスプレ写真を撮影をすることは可能でしょうか。
撮影の詳細な内容は以下の通りです。


日時:○月○日(○曜日)、○時〜×時(×時に完全撤収)
撮影内容:アニメ作品のキャクター衣装を着用した写真撮影
(衣装については添付画像をご参照下さい)
当日の人数:4人(スタッフ等含む)
撮影機材:三脚、レフ板、○○、○○


当日撮影した写真については、商用利用ではなく、SNSへの投稿など趣味の範囲内での使用になります。
また、他のお客様のご迷惑にならないよう、場所の占有や通行の妨げについては充分配慮いたします。
他に確認事項がありましたらお知らせ下さい。
それでは、お忙しいところお手数おかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。


(署名)

※(場所名)は撮影したい場所の正式名称を。
※「アニメ作品」の部分はゲーム、マンガと適宜変更しよう。
※画像が添付できない場合は公式サイトへのリンクなどで説明しよう。

伝える内容とその理由

撮影許可の確認の際、伝えるべきポイントとその理由を解説。電話での連絡だったとしても基本的には下記の6項目について伝えれば、先方にこちらが何をしたいか説明できるはずだ。

1:撮影日時
何月何日の何時から何時までと、日付だけでなく利用したい時間も伝えよう。撮影時間だけでなく、前後に着替え時間が必要ならそれも含めて。

2:撮影内容
写真撮影なのか動画撮影なのかで対応が変わってくることもある。また、撮影場所をどう使用するのか、どんな衣装なのかといった点も重要。[3]の「衣装について」と併せて先方へ伝えよう。

3:衣装について
作品名やキャラ名だけでは詳しくない人は全く分からない。どんな衣装か分かりやすいように、画像を添えると◎。自分のコスプレ写真ではなく公式の画像を参照してもらうのもOK。日本刀や銃火器などの武器や、露出度の高い衣装についても確認と対策を提示しておこう。

4:当日の人数
コスプレイヤーだけでなく、カメラマンや付き添いなど全員含めた人数を伝えよう。

5:撮影用途
コスROMや写真集に使うのか、趣味でSNSなどにアップするだけなのか、用途を伝えよう。商用目的と趣味の撮影では対応が変わってくることもある。

6:撮影機材
大きな撮影機材だけでなく、三脚の使用も念のため確認した方が良い。厳しいところは自撮り棒もNGだったりするので、些細なことでも要チェック。

その他、事前に確認しておきたい事

■当日は事務所等で申請が必要か
撮影前に当日改めて申請書の提出が必要だったり、撮影許可証を借りないといけない場所もあるので確認しておこう。

■更衣室はあるのか
事務室や会議室を別途借りて、更衣室として使用できることもある。NGな場合は、車の中など着替えられる場所を自分達で準備する必要がある。現地のトイレで勝手に着替えるのは絶対にやめよう。

■武器について
日本刀や拳銃など、現実でもありえる小道具の武器について。撮影時だけ持つのか、持ち歩いても大丈夫なのか事前に確認しておこう。持ち歩きOKだとしても、人が多い場所ではトラブルの元になりかねないので要注意。

■露出対策について
タイツなどで素肌が透けないようにするのは大前提だが、場合によってはスパッツ等の着用が必要なことも。また対策は先方に分かりやすく説明しよう。「ボディータイツを着ます」より「肌が透けない厚さのタイツを着ます」の方が誰にでも分かりやすい。

まとめ

初めて「ロケ撮したい!」と思っても、誰も知らない穴場を自力で見つけ出して、個人的に管理者と交渉するのは少しハードルが高い。まずはロケ撮の雰囲気を知るために、イベント型やシェアタイプのロケ撮影に参加してみるのがオススメ。もうワンランク凝ったロケをしたいと思う頃には、ロケのイメージや段取りにも慣れてきて、場所探しや交渉ができるようになっているはず。楽しいロケ撮ライフを!

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