【自然光・夜撮】桜ロケ撮影で映えるコスプレ写真テクニックはコレ!

春に満開を迎える桜を背景にしてコスプレ写真を撮りたい人も多いはず。今回は桜撮影をテーマにポイントを紹介!
model 猫宮まる。 photo 松本和久 edit スモールパッケージ


2023桜開花予報

目次

満開の桜をバックに撮影しよう

桜撮影は撮影時期・天気・場所が成功の鍵を握っている。中でもどうにもならないのが満開のタイミング。最近では「600度の法則」(2月1日から毎日の最高気温を累積していき、累積が600度を超えたときに開花する)という開花予測もあるので頭に入れて準備を進めるのもいいだろう。

桜撮影

背景にはメインの桜で覆い尽くすイメージ!写真の中だけでいいので、包み込まれるくらい画角を桜でいっぱいにしよう。


 桜撮影で気をつけたいのが、写真の明るさ(露出)の決め方。人気の高い定番の桜「ソメイヨシノ」は白色なので光の反射率が高い。桜にピントを合わせて撮影すると、どうしても暗く写ってしまうことがある。ポイントとして桜を撮影する場合は、露出補正をプラスにすることを意識しよう。カメラのメーカーによって呼び名は変わるが、「ハイライト警告表示」「白飛び確認」で、露出オーバーで白飛びした部分が表示され、どこが白飛びしているのかがわかるようになっている。この機能を使って白飛びしないようにしつつ明るくすれば、桜の美しさを切り取ることができるはず。

背景を咲き誇る桜で埋め尽くせる場所や画角を探る

 満開の時期になると、桜の名所と呼ばれる場所はどこも人がいっぱい。都合よく背景に桜だけをおさめることは簡単ではない。意識したのが桜の隙間を無くすこと。幹部分は花がなく隙間になりやすい。できるだけ花部分が背景にくるようにすれば、人混みだって自然と画角から外すことができるはずだ。場所や画角を優先して被写体が暗くなるときはストロボで明るくしてあげよう。

桜撮影

階段の下から少しあおって撮影すると人混みを隠して撮りやすい。


桜撮影

高低差を使って桜の花部分が背景にくるように意識しよう。実際はともかく写真の中が桜でいっぱいになればOK。



「馴染ませる」か「際立たせる」か撮りたい写真によってストロボを使おう

 左の自然光で撮影した写真は、人物を適正露出にし桜が白飛びしない程度に。右のストロボ撮影は背景を適正より少し暗くして、ストロボを人物に当て撮影。2枚の写真を見比べると、自然光は背景と馴染みがよく、ストロボを使った場合は被写体が際立つのが分かるだろう。効果を意識してストロボを活用しよう。

桜撮影

自然光で撮影


桜撮影

ストロボで撮影



ストロボで陰影を強調

桜撮影

向かって右側からストロボを当てて撮影。顔にも陰影が出てシャープなイメージに撮影できた。

ストロボで柔らかい光

桜撮影

向かって左側からストロボを当てる。被写体の正面の光となるので顔の影が消えて肌感もキレイ。



背景に桜が足りないときは「前ボケ」を利用して桜を足す

 場所やタイミングによっては、思ったよりも桜が咲いていないこともある。そのときに便利なのが前ボケ。桜の枝を被写体とカメラの間にして撮れば桜感はぐっとアップするはずだ。

桜撮影

手前に桜を置けば、少ない量でもボリュームアップして見えるはず。


桜撮影

桜と相性がいい菜の花の黄色を前ボケにしても可愛く仕上がる。


桜撮影

手前の桜を完全にボカして撮れば桜に包まれたような写真に。下からのあおり撮影も前ボケは使えるのでおぼえておこう。



夜桜の撮影はスケジュール管理が大切!

 桜が満開の時期になると、暗くなってから桜をライトアップする場所も少なくない。昼とはまた違った桜の美しさが撮れるので、ぜひ夜も意識したスケジュールを組みたい。下の写真は4月上旬(大阪府)の日没付近の明るさ。この日の日没は18時15分予定。17時後半から18時過ぎにかけて一気に暗くなっていき19時過ぎにはあたりは夜の暗さになる。全国で桜の満開時期は変わってくるので、その時期の日没時間を把握し、効率よい撮影スケジュールを組むといいだろう。

桜撮影

17:40頃。自然光だけでも撮れなくはないがグレーがかってしまう。


桜撮影

18:20頃。自然光だけだと感度8000でこのくらいがやっとの暗さに。



背景と被写体の両方を明るくするため夜桜撮影を行うなら「ストロボ2灯」

 日没時間になるとストロボ無しの撮影は難しくなってくる。下の3枚の写真を比較してほしい。ストロボ無しは感度10000で撮影してこのくらい。1灯で撮ると被写体はキレイに写るがどうしても背景が暗くなる。2灯あれば背景の桜を浮かび上がらせることができるのだ。

桜撮影

ストロボ無し。日没時間はギリギリ写るくらいの明るさ…。


桜撮影

ストロボ1灯で撮影。1灯だと背景が真っ暗に…。


桜撮影

ストロボ2灯。追加ストロボで後ろの桜に当てた。



2つのストロボで挟む「挟みストロボ」が秀逸!

 上で紹介した通り、2つのストロボがあると被写体と背景の桜を明るくできる。ここではストロボの向きを調整して、さらにドラマチックな1枚に仕上げていきたい。被写体に当てるストロボは顔の陰影をはっきりさせたいなら正面ではなく斜めから。背後のストロボは狙った桜を照らすのはもちろんのこと、被写体の逆光になるような位置と向きに配置しよう。ウィッグの輪郭が輝きフレードアップ!
桜撮影

背景と被写体を別々のストロボで照らす!



夜桜をドラマチックに彩るカラーフィルターを活用する

 夜の撮影でアクセントを加えたいならストロボ+カラーフィルターの組み合わせは最も簡単な方法かもしれない。とくに夜の暗闇の中で白い桜はフィルターの色に染まりやすく効果が出やすい。今回撮影した写真のように桜のイメージに合わせたピンクもハマるし、青く染めて厳かな雰囲気の1枚に仕上げるもいい。作品やキャラのイメージに合わせた色がはっきりしているなら、満開の夜桜は背景を美しく飾ってくれるスクリーンのように使うこともできるだろう。広範囲に色の影響が出ることや、撮影許可が必要かどうかなど、屋外撮影の注意点をクリアした上で、もうすぐやってくる桜を思いきり撮影してほしい。

桜撮影

赤フィルター


桜撮影

フィルターなし


下の写真は被写体と背景の桜にストロボを当てた2灯撮影。ここから桜を照らすストロボにカラーフィルターをプラスすると上のような写真になる。桜そのままの美しさもいいが、作品によってはより色付けを増してみるのも面白いだろう。
桜撮影
桜撮影

挟みストロボ+青のカラーフィルターで撮影すると上の写真の仕上がりに。




1灯だけで撮影し背景が真っ暗の写真をベースにもう1灯ストロボをプラス。上の写真はピンクのカラーフィルターで撮影。右はフィルター無しでホワイトバランスを5000K〜4000Kに変更。人物のストロボは6000Kの色フィルターを付けて適正のホワイトバランスで撮影している。
桜撮影

1灯だけで撮影し背景が真っ暗の写真も…。


桜撮影

1灯ストロボをプラスして、ピンクのカラーフィルターで撮影するとこんな仕上がりに。


桜撮影

フィルター無しでホワイトバランスを5000K〜4000Kに変更。人物のストロボは6000Kの色フィルターを付けて適正のホワイトバランスで撮影している。

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