【例文付き】コスプレ撮影でのロケ地の探し方&許可の取り方! 申請なしでもOKなロケ地も紹介
山や川、海岸、公園など、自然を背景にしたコスプレ写真を見たことはないだろうか。
屋外でコスプレ撮影をすれば、スタジオ内では難しい構図で撮影できたり、よりリアルな空気感を演出できたりと、ワンランク上のコスプレ写真を撮ることができる。
とはいえ、ロケ撮影は場所を探したり許可を取ったりと、やらなければならないことはたくさん!
今回は、コスプレ撮影可能なロケ地の探し方と撮影許可の取り方について解説しよう。
コスプレ撮影できるロケ地の探し方
「外でコスプレ撮影がしてみたい!」と思ったからには、きっと理想のロケーションが浮かんでいることだろう。
ロケ地を探す上で大事なのは、まず「撮りたい風景であること」、そして「コスプレ撮影可能であること」。
せっかく「ここだ!」というロケーションを見つけても、そもそも撮影NGな場所だったり、撮影はOKだけどコスプレはNGだったりする場合も多い。
コスプレ撮影OKなロケーションのなかから、理想に近い場所を選ぶのもおすすめだ。
ネット・SNSで探す
コスプレ撮影可能なロケ地を見つけるには、まずネットやSNSで検索してみるのがおすすめだ。
SNS上で理想的なロケーションでのコスプレ写真を見つけた場合は、思い切ってご本人にロケ地を聞いてみるという手もある。
とはいえ、親しい友だちでもない限り直接聞くのはハードルが高い。
写真を参考にしながら、GoogleやSNSなどで「撮影したい風景のキーワード」+「コスプレ撮影」で検索してみよう。
もちろん参考写真がなくても「コスプレ撮影してみたい場所」+「撮影」などで検索してみればOK!
一例だが、ロケ地の候補に挙がりやすい場所と、その管理者や連絡先をまとめてみたので参考にしてほしい。
ロケ地 | 管理者 | 連絡先 |
山、川、森、滝など | 自然公園なら自治体が管理。個人所有の土地もある | 自治体のHP、または所有者個人 |
海岸、砂浜 | 自治体か観光協会 | 自治体、観光協会のHP |
公園(自治体が管理している場合) | 都道府県または市区町村 | 自治体のHP、公園のHP、該当地域の役所(公園緑地課など) |
公園(上記以外の管理) | 管理会社や管理団体 | 公園のHP、管理会社や団体のHP |
作品によっては、寺社仏閣や教会で撮影したい!と思うこともあるだろう。
しかし、そういった場所は宗教施設であるため、コスプレに限らず撮影は難しい場合が多い。
とはいえ、数は少ないがコスプレ撮影ができるところもあるので、そういった前例がないか調べてみよう。
前例はないがコスプレ撮影NGとも書いていないのであれば、個人的なコスプレ撮影は許可が下りにくいことを理解した上で、とりあえず問い合わせてみるのもアリだ。
ロケ地検索サイトから探す
コスプレ撮影可能なロケ地を自分で探すのは大変!という方におすすめしたいのが、コスプレイヤー向けのロケ地検索サイトから探す方法だ。
コスプレOKなロケ地のみが掲載されている上に、サイトから予約すれば特別な手続きが不要なのも嬉しいポイント。
ただし、そういった検索サイトに掲載されているのは基本的に撮影にお金がかかる「有料」のロケ地だ。
とはいえ、諸々の手間が省ける上に、個人では許可が取りづらいロケ地で撮影できることも。
主なコスプレイヤー向けロケ地検索サイトを紹介しよう。
acoloca(アコロケ)
「acoloca(アコロケ)」は、コスプレイヤー・カメラマンのためのロケーション検索予約サイト。
キーワード、都道府県、ジャンルを選んでロケ地が探せる上、実際に撮影されたコスプレ写真も掲載されており、利用時のイメージがしやすいのが特徴だ。
全国の寺社や海岸、古民家、船上、飲食店、温泉など、さまざまなジャンルのロケ地が掲載されている。
公式サイト:https://acoloca.jp/
公式X:https://x.com/acoloca_info
麗Yer’s
「麗Yer’s」では、同団体が主催するロケ地をシェアする形式の撮影イベントを探すことができる。
水族館や結婚式場、ショッピングモールといった、個人ではなかなか許可が取りにくい場所でのロケ撮影が可能。もちろん更衣室・クローク完備だ。
さらに、ホテルや旅館と提携した、宿泊+コスプレ撮影ができるプランを紹介する「麗Yer’s Personal COS」も展開されている。
公式サイト:https://www.reiyers.com/
公式X:https://x.com/reiyers_cos
COSNAVI(コスナビ)
「COSNAVI(コスナビ)」では関東近郊を中心に、コスプレOKなロケ地とロケ地をシェアする形式の撮影イベントを探すことができる。
そのほかにも、コスプレオフ会イベントやコスプレイヤー限定の即売会なども主催しており、同サイトから予約可能。
実際のクラブでの撮影や、特撮系作品のコスプレイヤーにはたまらない爆破撮影などができるのも魅力のひとつだ。
公式サイト:https://cosnavi.biz/
公式X:https://x.com/cosnavi1
申請なしでコスプレ撮影可能な公園3選
参考までに、申請なしでコスプレ撮影可能な公園を3つご紹介しよう。
基本的には、少人数での撮影で、カメラマン・スタッフと金銭の授受がなく、非商用利用である場合に限られる。
また公園は公共の場であるため、衣装やメイク、小道具について禁止事項があることがほとんどだ。
そういった撮影時のルールは必ず守ろう! ルールを破った場合、警察を呼ばれたり今後のコスプレ利用ができなくなったりしてしまう。
【大阪】りんくう公園
大阪府泉佐野市にある「りんくう公園」は、営利目的でなく、カメラマンやスタッフへの金銭の授受が発生しない場合は、許可の申請なしでコスプレ撮影をすることができる。
ただし、衣装や小道具、メイクなどについていくつか禁止事項があるので、事前に禁止事項をしっかり確認し、ルールを守って撮影しよう。
さらに、有料ではあるが公園管理事務所内の更衣室を借りることもできる。前日までに、電話で時間や利用人数などを連絡することを忘れずに。
▼コスプレ撮影についてはこちら
https://rinku.osaka-park.or.jp/cosplay
【東京】昭和記念公園
東京都立川市にある「国営昭和記念公園」では、カメラマンが帯同する場合でも園内で金銭の授受がなければ、申請なしで撮影できる。
公式HP内に「コスプレ撮影なども含まれます」と記載されているので、前述の通り金銭の授受がなければ申請なしでOKだ。
ただし、銃刀類の模造品は持ち込み禁止となっているので注意が必要。
その他、8項目の「個人撮影の注意点」をしっかり読んでおこう。
▼コスプレ撮影についてはこちら
https://www.showakinen-koen.jp/park-information/shooting-application/
【茨城】ひたち海浜公園
約530万本のネモフィラで有名な、茨城県ひたちなか市の「ひたち海浜公園」でも、少人数であれば申請なしでコスプレ撮影をすることが可能だ。
衣装や機材についてなど「撮影等のルール」をしっかり読み、ルールを守って撮影を行おう。
なお、事前に開催日を告知し、参加者を公募する場合は「公園内でのイベント等の実施」に該当するため、事前の許可申請が必要だ。
▼コスプレ撮影についてはこちら
https://hitachikaihin.jp/guide/photography-permitting/
コスプレ撮影許可の取り方
撮影したい場所が決まったら、管理者にコスプレ撮影が可能かどうかを確認しよう。
管理者が分からない場合は、その場所の名前と管理者で検索するとわかることがある。「○○公園 管理者」のようなキーワードで検索してみよう。
撮影許可の確認は、基本的にメールでするのがおすすめ。文書として残るため、トラブルが起きてしまった場合にも「撮影許可を取った」という証拠を出せる。電話やFAXしか連絡手段がない場合は、できれば文書で残るFAXにしよう。
もし電話でしか連絡できない場合、必ず担当者の名前を聞いて、電話した日時と一緒に記録しておこう。
許可を取らずにコスプレ撮影を行うのは絶対にNG!
本記事のメール例文や電話例文を活用して、必ず事前に撮影許可を取っておこう。
伝える内容とその理由
撮影許可を取る際に、管理者側に伝えるべきポイントとその理由を解説しよう。
メールで連絡する際は、のちほど紹介する例文を活用してほしい。例文内には、下記の6項目が盛り込まれている。
電話での連絡だったとしても、基本的にはこの6項目について伝えればOK!
スムーズに説明できるよう、伝える内容について事前にメモしておけば安心だ。
1:撮影日時
○月○日の○時から○時までと、日付だけでなく利用したい時間も伝えよう。
撮影時間だけでなく、前後に着替えの時間が必要ならそれも含めて。
2:撮影内容
写真撮影なのか、動画撮影なのかで管理者の対応が変わることもある。
また、撮影場所をどう使用するのか、どんな衣装なのかといった点も重要。
[3]の「衣装について」とあわせて先方へ伝えよう。
3:衣装について
作品名やキャラ名を伝えるだけでは、アニメや漫画に詳しくない人はまったく分からない。
どんな衣装を着用するのか分かりやすいように、過去にコスプレした時の写真や衣装の写真を添えよう。自分のコスプレ写真ではなく、公式の画像を参照してもらうのもOK!
模造刀や銃火器などの武器を使っての撮影や、露出度の高い衣装は特に確認が必要。
NGの可能性も高いが、撮影時以外はしまう、上から服を羽織るなどの対策案を提示しておこう。
4:当日の人数
コスプレイヤーだけでなく、カメラマンや付き添いなどを含めた全員の人数を伝えよう。
当日の人数が許可時よりも増えてしまうと、トラブルになってしまうこともあるので注意。
5:撮影用途
ROMや写真集に使うのか、SNSなどにアップするだけなのか、撮影した写真の用途を伝えよう。
商用目的の撮影と趣味の撮影(非商用)では、対応が違うことも多い。
6:撮影機材
大きな撮影機材だけでなく、三脚の使用も念のため確認した方がいい。
厳しいところは自撮り棒もNGだったりするので、念のため細かな機材も含めた使用機材すべてを伝えておこう。
許可申請メールの例文
件名:(場所名)での写真撮影についてお伺いします
本文:
ご担当者様
突然のご連絡で失礼いたします。
(場所名)での写真撮影についてお伺いしたく、メールいたしました。
アニメ作品の衣装を着用して、コスプレ写真を撮影をすることは可能でしょうか。
撮影の詳細な内容は以下の通りです。
日時:○月○日(○曜日)、○時〜×時(×時に完全撤収)
撮影内容:アニメ作品のキャクター衣装を着用した写真撮影
(衣装については添付画像をご参照下さい)
当日の人数:4人(スタッフ等含む)
撮影機材:三脚、レフ板、○○、○○
当日撮影した写真については、商用利用ではなく、SNSへの投稿など趣味の範囲内での使用になります。
また、他のお客様のご迷惑にならないよう、場所の占有や通行の妨げについては充分配慮いたします。
他に確認事項がありましたらお知らせ下さい。
お忙しいところお手数おかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
(署名)
※(場所名)には撮影したい場所の正式名称を入れよう。
※「アニメ作品」の部分は「ゲーム作品」「マンガ作品」など適宜変更しよう。
※画像が添付できない場合は、コスプレ作品の公式サイトへのリンクなどで説明しよう。
事前に確認しておきたいこと
撮影許可を取る際に伝えるべき6つの項目のほかにも、事前に確認しておきたいポイントはいくつかある。
どれも、当日トラブルが起きてしまうことを避けるためのものだ。
管理者から特に連絡がなかったとしても、念のため確認しておこう。
■当日、事務所等で申請が必要か
撮影当日に改めて申請書の提出が必要だったり、撮影許可証を借りないといけなかったりする場所もある。
トラブルの原因になってしまうので、事前に確認しておこう。
■更衣室はあるか
事務室や会議室を別途借りて、更衣室として使用できる場合もある。NGな場合は、車の中など着替えられる場所を自分たちで準備しなければならない。
現地のトイレで、勝手に着替えるのは絶対にやめよう! 今後コスプレ撮影の利用ができなくなってしまうことも……
■武器・小道具について
先ほども解説したが、模造刀や拳銃など小道具としての武器は、コスプレイベントでも規定がある場合が多い。
撮影時だけ持つのなら大丈夫なのか、持ち歩いても大丈夫なのか、それともどんな場合であってもNGなのか、事前に確認しておこう。
持ち歩きOKだったとしても、人が多い場所ではトラブルの元になりかねないので要注意!
■露出対策について
露出度の高い衣装の場合、タイツなどを着用して素肌が透けないようにするのは大前提だが、場合によってはスパッツの着用が必要なことも。
また、露出対策は相手に分かりやすく説明することが大事。「ボディータイツを着ます」と言うより「肌が透けない厚さのタイツを着ます」の方が分かりやすい。
コスプレでロケ撮影を楽しもう
「外でコスプレ撮影をしてみたい!」と思っても、撮影OKなロケ地を自力で見つけ出し、管理者と交渉して許可をもらうのは少しハードルが高い。
まずはロケ撮影の雰囲気を知るために、イベント型やシェアタイプのロケ撮影に参加してみるのがおすすめ。
もっと凝ったロケーションで撮影をしたいと思うころには、ロケ撮影の雰囲気や段取りにも慣れてきて、場所探しや交渉ができるようになっているはず。
COSPLAYMODEでは、コスプレ撮影可能なロケーションについても紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてほしい。