趣味コスプレイヤーはコスプレをお仕事にできるのか?

漫画やアニメ、ゲームなどの作品に登場するキャラクターのコスプレをするコスプレイヤー。ほとんどの人が、それを趣味として始めている。大好きなタイトルやキャラクターがあるからコスプレをする。少なくとも最初のうちは・・・。コスプレの活動のかたちは人それぞれだ。その中には好きなことを仕事にしたいという人も多いだろう。

近年「コスプレをお仕事にしませんか」というフレーズを目にするようになった。コスプレイヤーが所属する事務所も増え、有名と言われるコスプレイヤーの多くは事務所に所属している。

えなこ・宮本彩希 が所属する
PPエンタープライズ
https://www.ppe.jp/

麗華・五木あきら が所属する
12COMPANY
https://12company.co.jp/

火将ロシエル・くろねこ が所属する
コプルト
https://coprte.com/

倉地那侑・みったん が所属する
レラブル

みゃこ・えい梨 が所属する
RATNA

趣味のコスプレを活かした上で、事務所に所属してコスプレを仕事にするメリットはどこにあるのであろうか? 大手事務所に所属するコスプレイヤーに聞いてみた。

ーーSNS、特にTwitterのフォロワーが多ければ、DMを通じて仕事を依頼する企業や団体からのお仕事のオファーもあります。ただ、対外的に大きなイベントの企業コンパニオンだったり、アニメやゲームの公式コスプレイヤー就任のようなお仕事は、個人には直接オファーが来ることはほとんどありません。事務所と契約することで、それらの仕事が回ってくるというメリットがあります。

企業側からしたら、個人のコスプレイヤーを起用するのはかなりリスキーなのだろう。事務所を通すことでビジネス上のモラルやプライバシーも確保されるので、大手企業からも声がかかるということだ。

また、コスプレという趣味をお金に替えるという行為に批判的な者も多い。キャラクターを模倣した仮装は趣味であってからこそ看過されるのであって、それが「お仕事」となってはいかがなものか。
先のコスプレイヤーが続ける。

ーー企業からいただく仕事は、当然ライセンスがあって全て公認されてる内容です。もちろんコスチュームも。でも、趣味のコスプレは続けています。それが無くなったらコスプレイヤーではないから。私はタレントになりたいわけではありません。趣味のコスプレを仕事に活かすことができたら、こんな幸せはないなって思ってます。なので、ウィッグスタイリングも衣装のアレンジも率先してやります。時には衣装自体をイチから作ることもあります。有名コスプレイヤーはどうせ…と言われることも多いのですが、原作はもちろんチェックしていますし、そのキャラの顔つきや属性まで確認して自前でメイクします。

ライセンスのある「公式」のお仕事をするというのはコスプレイヤーにとって名誉なのである。リスペクトの象徴である「公式」に携わることで、彼女たちの中にある「オタク」という部分が仕事へのパフォーマンスを上げているのだろう。

数多くのメディアに登場し「有名」であっても、タレントとコスプレイヤーは明確に線引されているようだ。有名コスプレイヤーとは言わずとも、多くのフォロワーを抱えていなければ、コスプレでお仕事はできないものなのか?

ーーひとつの趣味としてコスプレを続けたい場合は、その旨を伝えて事務所と契約すべきです。事務所も利益なしでは運営していけません。そのため、より売れるタレントとしてプロデュースしていくことがベターなのですが、前もって自分の活動方針を伝えることで本人の意志に寄り添ってくれる場合もあります。また事務所に所属しなくても、コスプレイヤーに仕事を依頼したい企業や団体とコスプレイヤーを結びつけるウェブサイトなどもあります。依頼する方も登録が必要なので、いきなりDMで仕事のオファーをされるよりは安心かもしれません。

コスプレイヤー求人専門 COSJOB
https://job.cosp.jp/

コスプレ関連のショップ店員、衣装製作者、イベントスタッフなど、コスプレに関わる仕事は昔からあった。しかしそれらはほとんどが裏方と言っても過言ではない。コスプレ雑誌編集者もそうだ。今では表舞台に堂々とコスプレイヤーがコスプレイヤーとして立つことができる。それだけでも喜ばしいことなのかもしれない。

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