撮って終わりじゃない！コスプレ写真を作品にする背景作り込み合成術

コスプレ写真を「作品」にまで高めていくには、加工前提に写真を撮り、作り上げていく。COSPLAYMODE本誌グラビアカメラマンの合成テクニックを盗み見るために（笑）、「洞窟でゴブリンスレイヤーがゴブリンをスレイしているシーン」を再現してもらった。
COSPLAYMODEMar.2019

カメラマン井田達也
コスプレカメラマン。趣味が高じて仕事としても企業からコスプレ撮影を請け負うようになる。Twitter:@idobataer

協力:monoModel:ふぇりお

コスプレ写真合成術
①撮影と現像

合成前提なので黒潰れを少なくするためシャドウを上げる。鎧の質感や、エフェクトを映えるようにする為に色を落とし明瞭を上げる。切り込んだポーズを再現するために、椅子に膝を乗せて重心を傾かせる。天井を写したいので広角で仰角をつけて天井が写りこむように撮影。

カメラの設定▶シャッタースピード:1/250　絞り値:f/10ISO　感度:1250焦点距離:16mm
使用ソフト▶現像→AdobeLightroomClassicCC(v8.1)　レタッチ→AdobePhotoshopCC(v20.0.1)

コスプレ写真合成術
②天井を鍾乳洞に

見上げて撮影された鍾乳洞の素材を用意する。雑に貼り付けて、「色相・彩度」で色を合わせる。

コスプレ写真合成術
③洞窟をつくる

鍾乳洞と同じく洞窟の素材を用意する。雑に貼り付けて、「色相・彩度」で色を合わせる。「自由変形」で撮影時のパースに合わせる。奥にゴブリンがいる雰囲気を出したかったので、ブラシで光る目を描き込む。

コスプレ写真合成術
④それぞれ切り抜く

撮影元（緑部分）・鍾乳洞（青部分）・洞窟（赤部分）で、それぞれ素材を切り分ける。

コスプレ写真合成術
⑤目の光を燃える炎に

目の軌跡は炎ブラシを「変形＞ワープ」でなびくように変形。なびかせることで躍動感アップ。

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⑥剣の軌跡を入れる

剣の軌跡は「筆ブラシ」で弧を描くように。

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⑦返り血と血しぶき

同じ色を選択し、血の形のブラシで塗っていく。「ブレンドモード＞オーバーレイ」を選択すると元のグラデーションが反映され、付着した感じが簡単にできるのでオススメ。

水素材を用意する。「色相・彩度」でくすんだ血の色にして、全体の雰囲気を壊さないために落ち着いた色を使う。

コスプレ写真合成術
⑧ゴブリンを仕上げる

子供の素材を切り抜き、「色相・彩度」でゴブリンっぽい色に変化。

ゴブリンを作る、顔があると写真の中で主張しすぎるので体のパーツが粉々になる感じで。

コスプレ写真合成術
⑨壁に切れ目を入れる

ゴブリンの破片に切れ目をいれる。血しぶきの素材を更に暗くして、肉片のようにする。

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⑩全体を調整

「フィルター>CameraRowフィルター」で全体の調整を行う。寒色を増して恐怖感を出す。

完成

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