<男子禁制>自然光でコスプレイヤーをかわいく撮る 羊肉るとん✕雨音瑠美 コミュニケーション撮影術

かわいい女の子を見たいのは男も女も一緒、特にコスプレの世界では。同性にしか見せない女の素顔、そして素肌。それを探るべく、元コスプレイヤーの羊肉るとんカメラマンの撮影現場に取材カメラ抱えてお邪魔。被写体のコスプレイヤーは人気の雨音瑠美さん。取材:ターニャ(編集部)
COSPLAY MODE Jan.2019


(左)カメラマン・羊肉るとん
@younikutabetai
関東で活動している元コスプレイヤーの女性カメラマン。ほぼ全ての写真を自然光のみで撮影しており、自然光によってできる肌のグラデーションが好き。愛機はNikonD750。
(右)コスプレイヤー・雨音瑠美
@iiRumii
~戦闘摂理解析システム~』の双挽乃保公式コスプレイヤー。ペットのあおとモナ[@ao_tan0313]と一緒に暮らしている。

目次

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮る
午前中に集合〜スタジオ到着


ベースメイクは自宅からしてきた。自然光撮影なので、カメラマンもストロボなどの設営もない。光は時間ごとに変わっていくので、カメラを構えていない時間はもったいない。できるモデルは「宅メイク」。メイクを整えつつ仕上げをし、ウィッグを装着。着替えを含めて30分。言わずもがなでコミュニケーションができている。


ガラッと変わって見えるが、メイクはお直し程度で同じ

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮る
撮影スタンバイできたら

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
鏡の前で衣装チェック


鏡に全身を写しながら、衣装の「見え度」をお互いで確認する。スカートの丈などは、上から見た印象と鏡に全身を写したそれとでは結構違う。男性が撮影者の場合、モデルはひとりでこの作業をする。撮影直前のここでコミュニケーションがとれているというのは有利。

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
衣装を「直接」なおす


ウィッグを装着しヘアスタイルもキマっている状態で、脚元の衣装直しをするのは、モデルにとって意外と厄介なもの。同性で同意があれば、若干の接触も気にせず衣装直しができる。衣装直しの際、モデルは鏡越しで作業はできない。カメラマンがレンズ目線で直接できるのも大きい。モデルが間近の撮影に対して、集中できるのもメリット。

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮る
いよいよ撮影開始

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
まずは立ち姿から


ヘアスタイルも衣装も「立ち」を意識してスタンバイしている。自然光での撮影の場合、光が時間で変わってくる。例えばソファーのあたりで日照の入り状況がベストと感じ、座りや寝ポーズでの撮影がしたくてもそこはガマン。まずは「立ち」から。モデルが撮影に臨むとき、まず意識するのは立ち姿。ヘアも衣装も「立ち」を前提に作り上げて撮影に臨んでくる。そういったモデルの考えや意気込みを、きちんと汲み取っているかが大切。これもコミュニケーション。

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
眼力を引き出す


会話をしながら撮影をしていくのだが、モデルにはカメラマンと直接会話するのではなく、カメラを通して「会話」をさせたい。
変に意識させる必要はない。レンズの奥の方を見てもらいながら、カメラ越しに「会話」。カメラマンもファインダー越しに「会話」をする。
表情やポーズの変化をお願いするときも、ファインダー越しに「会話」をしたい。
モデルがカメラとおしゃべりできるようになれば、自然に良い写真が撮れてくる。これは男性カメラマンでも同じだと思う。

胸元のボリューム感


しゃがみポーズは少し上向きから撮影。目元も大きくなり、かわいく撮影できる。上向き加減はモデルも表情を作りやすい。
こういった衣装ではバストのボリューム感や谷間も重要。撮影に入る前に、モデル自身でバストを寄せて谷間を作ってもらう。
谷間を作れば同時にボリューム感も出てくるが、谷間作りだけを意識していてはダメ。
バストの上方(谷間の左右の位置)にボリュームがあると良い。バストを左右から寄せると同時に下から持ち上げること。
撮影ではその位置にハイライトが当たると、よりボリュームも強調される。巨乳サイズのモデルだと、そこ自体が下から光を当てる、顔へのレフ板となったりする。
谷間だけに目を奪われていてはいけないのだ。


バストの上方、日焼け跡も生々しい

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自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
パーツ撮りでひと息


後ろ姿や体のパーツ撮りも順次いれていこう。撮影中、モデルは表情作りは楽ではない。同じ表情が続いているなと思ったら、目線を外してもらう。
目線をレンズに戻してなおも表情に覇気がないようであれば、顔が写らないパーツ撮りをしたり、撮影を中断し、撮った写真の確認をモデルと二人で行う。
撮影したら確認など、決めごとのようにする必要はない。撮れるときは撮って、疲れてきたらひと息入れる。モデルと「会話」できていれば、そういった状況も感じ取れるはず。


画像確認は同じ向きで。モデルの写メにも応じる

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
カメラマンが動く


自然光の撮影においては、光をバッチリと決めずに行くことも大事。モデルを動かすのではなく、カメラマン自身が回り込んでいく。
シャッター枚数も多く必要だが、狙っても撮れない表情や身体のラインを収めることができる。
表情だけでなく視線外しなどもモデル自身のタイミングでやってもらう。ここでも「会話」といコミュニケーションが必要不可欠。


振り向きで一瞬の表情を見逃さずに

小物を動かしたり自由な動作をしてもらう

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モデルが不安な寝ポーズ


頭を床につけたポーズの場合、ヘアスタイルをモデル自身で直すことは難しい。
現場ではまず頭とお尻をを置く位置をモデルに伝える。モデルはまずお尻をその位置に置く。
それからゆっくり(腹筋を使って)頭を下ろすのだが、必ず後頭部を支えていてあげよう。支えがないとヘアスタイルが乱れるばかりでなく、後頭部を床に強く打ち付けてしまうことにもなる。
もしもこういった支えができない間柄であれば、この撮影自体をやらないほうがよい。
頭の位置が決まったら、左右の髪の毛を整える。顔の向きを決めて顔にかかる髪の毛を調整する。頬にかかる髪のは重力に反して整えなければならないので、モデルの顔にも軽く触れることになる。
モデルは全く自身がどう見えているか(どう写るのか)わからないポーズ。そういった不安感も汲み取って、スタイリングをしなければならない。衣装や肌、バストの見え方についてもしかり。

自然光でコスプレイヤーをかわいく撮るコミュニケーション撮影術
終盤はとにかく押す


季節にもよるが、光は14時を過ぎると5分を待たず変化していく。撮影の終盤はアレコレ考えずにシャッターを押していこう。
疲れも出てきて表情も弱くなってくる。胃が出るのを気にして昼食抜きならば腹ペコもMAXになってくる。
撮影終盤でこそ疲れを忘れさせる現場での活気が大事。終わりよければ全てよし。光も変わりゆくので、仔細なことは忘れ、現場でのノリを優先していく。

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自然光でコスプレイヤーをかわいく撮る
撮影を終えて


編集部・ターニャ
撮影は終始スムーズ。撮る側・撮られる側と別れているのではなく、一緒に作品を作り上げている。コミュニケーションが完全に取れていて、一緒に頑張ろうといった感じ。
信頼関係が成立しているが、相手に甘えることはなく、適度な緊張感がある。カメラとの「会話」が重要なのだとつくづく思った。

カメラマン・羊肉るとん
女子同士で撮影に行くメリットは、まず「NGなポージングが少ない」。モデルである雨音瑠美さんは普段露出のある衣装を着ないのですが、女子同士だからということでバストやおへそなどのパーツも撮影させてくれました。
他にも「モデルを直接触れて衣装やヘアを直すことができる」だったり、モデルさんによっては「彼氏に嫉妬されない」などのメリットに挙げる人もいます。
ぜひ女子同士ならではの撮影も、楽しんでみてください。

コスプレイヤー・雨音瑠美
女子同士の撮影なので、ポーズの相談やお腹を出すときの盛れる角度も気兼ねなく相談することができました。
ついつい話に夢中になってしまい休憩時間が長くなったりもしてしまいましたが、女子トーク全開の空間でわいわい撮影をすることができ、とても楽しかったです!

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