【コスプレ写真の撮り方】狭いスペースでも奥行きを感じるホワイト系ライティング【真似するだけで再現】
木漏れ日を活用する2パターン
背後に木漏れ日のような光が入っていると、そこに立って木漏れ日撮影をチャレンジしがち。しかし、木漏れ日の光量が弱すぎたり影の部分の色が悪かったりすると顔色が悪くなってしまう。今回は、背景の木漏れ日を活かしたままストロボを混ぜるコツを紹介。
壁に近いとストロボの光が木漏れ日を打ち消してしまうので、背景からは1.5m程度離れる。カメラの設定自体は、背景の木漏れ日がわかりやすく綺麗に見える設定値にすれば良いので、記載のカメラ設定は参考程度にして、その時の環境に合わせてバランスを判断しよう。
木漏れ日が入っている角度と、木漏れ日の色に合わせて、オレンジ色のフィルターをつけたストロボを斜め上から直射する。
直射すると光が固くなり、木漏れ日と同じ程度の光の質になる。そのため同じ光源からの光を感じているように見えて違和感がない。また、背景にストロボの光が当たらないようにグリッドをつける。
狭いスペースでも奥行きを感じるホワイト系ライティング
壁も被写体の衣装も全部白、という環境での撮影。
こちらの写真はよくあるライティングで、両側斜め前からアンブレラで均等に当てている。このようなライティングでは全体がのっぺりとして凹凸が何もなくなってしまうため、せっかくの衣装のディテールが台無しで背景の造花もなんだかチープな感じに写ってしまう。全体が白いからこそ陰影をつけて立体感を出すのが大事。
A→トランスルーセントアンブレラで背後から全体を照らすストロボ。
B→レンズにフレアを入れながら被写体に強めのハイライトを入れるためのストロボ。ストロボアクセサリーは何も付けずに直射する。
C→スタジオ調度品の椅子。椅子の背の装飾を前ボケにしている。
奥から手前にグラデーションになるようにライティングをすると、明るく広い範囲で光が来ているように見える。また前ボケを作り、それが暗めに写ることで手前に広がる空間を作る。
窓際ブースで明暗のあるバリエーション
定番の斜め前から2灯ライティング。顔は確かにきれいに撮影できているものの、わざとらしい光で照らされ、窓からの光が活かせていない。窓際にいる場合、窓側に向かってストロボを当ててしまうと本来はその角度での光は存在しないはずなので、どうしても違和感を感じてしまう。ただ、窓からの光だけではバリエーションを増やすことができないため、オススメの3パターンを紹介。
紗幕を窓に見立てているので、2方向に窓があるというイメージで紗幕やストロボは背後の窓に垂直の角度で設置する。
背後の窓の明るさはストロボ光とのバランスを考えて同じくらいの光量に見えるように、ストロボを設定する前にカメラ設定をする。
柔らかい光であればあるほど2人に均等に光があたって、左右差のある立ち位置でも被写体2人を同じ明るさで撮影できる。
A→トランスルーセントアンブレラを2灯並べて広い光源を作る。
B→ストロボ光だけでは硬さが残るので、紗幕を貼る。
室内が暗くできるような環境であればストロボを使わず撮影し、このようにコントラストを上げてシルエット写真にするのもバリエーションの一つ。特徴的なシルエットのキャラクターや、横顔で撮影するとシルエットの良さが出る。2人のポージングでキャラクター差が出るようにすると◎。
ブースの入口の外からオレンジのフィルターのストロボを当てる。何も付けず直射して、地面に入り口の影をつけることで射し込む光を表現できる。カメラ設定の色温度をオレンジに寄せて、窓の外の色味もオレンジ寄りになるようにする。今回の作例では表情が見えていないが、光の方を向いたり顔の半分を影にしたりとポージングの角度で変化をつけていくのも良い。