コスプレイヤーが実践!衣装・小道具・ウィッグの収納裏技術

コスプレをたくさんしていくと、衣装やウィッグ、小道具など収納に頭を抱える人も多いはず。皆はどうしてるの? どうしまうのが普通なの? そもそも皆どのくらいの物量を抱えてるの…!? ということで、コスプレイヤーさんのお宅を直撃。収納の実態、寄せられた体験談と合わせて色んなコスプレ収納を紹介するよ。これを読めばスッキリ収納のアイディアがたくさん!
衣装 COSTUMES
もっともかさばるであろう衣装の収納。詰めていく派と吊るす派に大きく分かれるところだけど、共通しているのは「収まらない…」という声。本来の収納スペースからはみ出た衣装はどうしているのかも気になる…!
専用クローゼット
意外と多いのがコスプレ衣装専用のクローゼットを用意している人。そんな大げさな収納ではなく、組み立て式のパイプラックなどを含めたもので、マンション住まいや一人暮らしの人に多い印象。丸ごと使っているので余裕があると思いきや、余裕があればある分増えるので結局パンパンになるそう。衣装は合皮やコートのような長いデザインが多いので、クローゼットタイプでは気づけば重みで、ラックがたわんだり壊れてしまうことも…。ラックの耐荷重に気をつけて、壊してしまう前に適宜整理をする必要があるとか。吊るしてあるとなぜか油断してしまうが、隣り合う素材同士で劣化や変化を起こすこともある。特に合皮は変色したり、他素材とくっ付いたりして周囲にもダメージを与えるおそれも。そのためファンタジー系の衣装が多い人などは長期保管の際は詰め込まず、不織布カバーをかけるなどの工夫をしているとのこと。

一人暮らし。組み立て式ラッククローゼットを丸ごとコスプレ用品の収納に使用。衣装は基本的に吊るして保管し、溢れた物は適当に詰め込むとのこと。なかなかに溢れて…ます……!(笑)

通販で買ったというこのクローゼット。来客時にはカーテンで中を隠せるというスグレモノ
押入れ/衣装ケース
実家や和建築住まいの人に多いのが押入れ収納。突っ張り棒などでハンガーをかけられるようにしている人が多いため、ほとんど先に挙げたクローゼットタイプと使い方は同じになる。しかし収納力は市販クローゼットの倍近くある。そのため何がどこにあるかを把握するのが課題になる。中で引き出し型クリアボックスや衣装ケースを使う人と、ダンボールで積み上げていく人とでかなり使い勝手は違うようだ。どちらにせよ衣類は基本積んでいくので、合皮やプリントはくっつかないよう紙をはさむ対策が必要とのこと。久々に出した衣装が変質していたという悲劇は未然に防ぎたい。
▲自室の押し入れの上下すべてをコスプレグッズ収納に使用。上段には吊るしでジャケット類など、掛けきらない物などは押し入れに入れた袋や衣装ケースに詰めている。比較的衣装類は少ない方だがそれでも入り切らないとのこと。
衣類の劣化防止のため、押し入れ収納に欠かせないのがシンプルな除湿剤。防虫剤は衣装の素材によっては害になる場合があるので説明書をしっかり読もう。時々扇風機での換気も超有効!
ハンガー式/袋式
特に専用スペースを設定していない場合、なんとなくハンガーが掛けられる場所やタンスの一部に衣装をしまうことになる。吊るしでの保管はだいたいが掛けっぱなしだが、劣化やホコリが気になる素材には、不織布カバーなどをかけている人が多い。長期間保存する場合は、合皮など重い生地の衣装は吊るしだと肩周りの生地が傷んでくるので、丁寧に畳んでしまう方が無難。合皮・アイロンプリントや特殊な表面の生地は劣化してくっ付いたりするため、長く保管する場合や他の生地と密着させる場合には薄紙などを挟もう。掛けられない物は、市販品ならその時の袋、そうでなければ適当な店のビニール袋や、100均の圧縮袋に一式畳んでしまっておく人がほとんど(中には洗濯ネットにまるっと放り込んで保管しているという声も)。一着一着の袋もたまると雪崩が起きるため、ジャンルごとにチャック付きの特大バッグなどに入れて整理すると把握しやすい。ユニフォームといった薄い生地衣類は100均の厚い書類用ケースに収納すると迷子になりにくいとか。
▲生活におけるコスプレの割合が大きいので家をコスグッズがほぼ占拠していて、部屋の間仕切り用カーテンレールも衣装用ハンガー掛けとして使用されている。ハンガーに掛けられない物は畳んでビニール袋に入れて保存。
ウィッグ WIGS
最初は数個程度だったウィッグが10個を越え、気づけば数十個となり膨大な量に…。好きになるのは同じ系統のキャラだったりするので、似たような色と形が大量発生することになる人も多く、ほとんどの人が保管には必ずキャラ名(場合によってはバージョン名)の名札を付けて管理している。ウィッグ自体は販売時のパッケージ袋にそのまま入れておくか、ジップロックに入れている人が多数。ジップロックではなく、もう少し丈夫な100均の旅行用ポーチや文具・小物入れを使用している人も。専用の小道具類をウィッグと一緒に保管したい派は、こうしたポーチ類を愛用するようだ。小分けの袋やポーチ自体は、100均のCDケースやカゴなど収納箱に縦に収納していくとわかりやすい。崩せないタイプのセット済みウィッグは平積みできないため、まとめ買いした100均のゴミ箱をかぶせての保存がおすすめ。カバンなどを掛けるフックを壁につけてそこに掛けるテクニックも覚えておこう。長期保存する場合は整髪料は一度落としておこう。年単位で整髪料などを付けたままにしていると、気付いたらカピカピになってしまうぞ。
▲だいたいがジップロックタイプの袋に入れた物を大袋や衣装ケースに入れて保存。Uさん宅では出し入れが頻繁なため、ウィッグを電気スタンドにかけたままということもよくあるとか
大事にしたい物はしっかりめのケース、シンプルな形で乱雑に扱っても大丈夫な物はビニールタイプと使い分けよう
小物 ACCESSORIES
行方不明になりがちな小物は、キャラごと衣装ごとにポーチや袋に入れて保管する人がほとんど。衣装専用の物などは、衣装とまとめて保管しておくのが一番良い。一方でどこにしまうか悩むのが汎用性の高い造花や飾りで使うような布、アクセサリーなど。アクセサリーは普段使いの物と一緒にしておけばある程度は対応できる。良く使うだけに、家ではかさばって困る小物、それは造花。飾る場所がある場合は、家のインテリアとして使ってしまうのも手。しかし撮影時に必要なボリュームを用意すると、普通の家では飾りきれないので、かなり邪魔になってしまう。大量に必要な時は割りきってスタジオにある物を使うか、使用後にスタジオに寄付してくるなどが良い。

色々いっぺんに収納というか、突っ込んで無理やり収納。

綺麗に整理してインテリアにしている。


▲バラけないよう、袋で収納してそれをどんどん重ねていく収納方法。いずれにせよ、ある一定の量を越えると部屋が倉庫になるのは避けられないので、取捨選択が必要になってくる
靴 SHOES
圧縮も重ねての保存もできないため、場所を取るのが靴。普段履きを兼ねられるタイプは玄関に並べられるけど、さすがに二次元丸出しデザインの物や、厚底はしまっておきたいもの。大多数の人々は厚底ブーツなどは袋や箱に入れて押入れなどにしまっているようだ。量が増えてくると大きな袋やダンボールに詰め込んで、とりあえずしまえるようにするという声も。その際は湿気に注意!

靴用の引き出しを作り、その中にぽいぽいと保管。

玄関に普段用の靴と同じように保管しているが、衣装で使ったスリッパ類は家での普段履きとして使用
長物 LONG STUFFS
武装キャラが増えてくると困るのが長物。日本刀の一本くらいであれば、押入れに置いておけるが、数が増えてくるとなかなか馬鹿にならない。自作で軽量な場合は、押し入れ上部に突っ張り棒を2本渡してそこに乗せるようにしまっておく手がある。市販品は重くて高い所にしまうのは危険なので、購入時の箱や袋に入れて、番傘などとまとめて傘立てなどに収納するのが無難。高級模造刀などは飾ってしまうのがいいかも。

一人暮らしならではの開き直り技で、玄関の傘立てにそのまま並べて剣などを置いている。

カメラ機材や撮影用の背景紙などと一緒に長い物はすべてまとめて箱に立てて保管
生地 CLOTHS
衣装が大量になってくる頃には、どんなレイヤーもだいたいが自作をするようになっている。それはすなわち、衣装になる前の布地も溢れることに。一体どのように保管をするのか調べてみると、意外と普通に折りたたんだ物を大袋や店の袋に入れて使うまで置いておくとの声が多かった。衣装製作の際に余った生地は押し入れに袋ごと入れている人が多い。生地は袋で重ねて保管すると崩れてきやすいので、大きな整理用の箱を用意し、そこに立てて保管していくのが一番迷子になりにくい。ハギレはあまりに細かい物は裁ち落として処分し、一定のサイズ以上の物でまとめておくと次に使いやすい。糸などは書類ケースや、小物ケースに糸巻きを立てて保管しておくのが良い。ある程度の量になったら、整理できる容器を用意するのがパニックにならないコツなのだ。

余った生地などはショップバッグなどにまとめて入れておく

装飾品や糸、小物類は100均などの工具ケースなどに入れて整理。溢れ出る物は諦めるのも大切

どうしようもない物はとりあえず箱に入れて見えなくしてしまうのが部屋自体をなんとなく綺麗に保つコツ
