【炎撮影】色付きセロハンの光源とスモークを駆使して火の海撮影

多くのコスプレと相性のいいロケーションである廃墟。無機質な様相に創作意欲も刺激される。そんな廃墟ロケーションを使った「プラスアルファな撮影」を学んでいこう。「炎炎ノ消防隊」をイメージして廃墟で「火の海」を再現してみた。
COSPLAY MODE Sep.2021

【画像】
model みるお @lth1212

目次

廃墟スタジオを利用して撮影できるものとは?


ダークな雰囲気を感じさせる廃墟はコスプレイヤーに人気のロケーション。今回は廃墟の雰囲気に合う色味や光の使い方から、スモークマシンの活用術をご紹介。今回のコスプレ作品に合った、スモーク×ストロボでの炎の再現にも挑戦したので参考にしてほしい。

スモークをたけば燃え上がる炎は作れる


シャッタースピード:1/125秒 絞り値:F11.0 焦点距離:24mm ISO感度:125

廃墟的な雰囲気を活かしプラスアルファを!

廃墟とスモークマシンの相性は最強。足元と背後にまくだけで雰囲気アップ!

逆光+スモークでまるで炎な仕上がりに!

もくもくのスモークをオレンジの光で染めたら、それはもう炎なのです!

色温度や光の当て方ひとつで大きく変わる

色温度「廃墟」に適したテイストを探そう

廃墟スタジオでの撮影は、キレイに光をまわすことだけが正解とは限らない。暗さや影といったマイナスに思われがちな要素も廃墟の魅力のひとつなのだ。今回は廃墟撮影の初級編として、マッチしやすい3つのテイストを紹介しよう。右の3種類の撮り方は、どれも特別な技術も機材も必要ない。これらを意識して撮るだけでも、廃墟感をより一層アップしてくれること間違いない。

色温度を6000K以上にして青い写真に。


白黒に。廃墟とモノクロの相性は非常に良い。


ストロボ直射してコントラストを活かす。

百均のクリアファイルでお手製のクロスフィルターに!

クリアファイルにカッターナイフと定規で格子状にキズをつける。このお手製フィルターごしに撮ると、下の写真のように設置したLED照明がクロス状に輝いて撮れる。キズの形や幅によって光の形状も変わるので試してみよう。

わりと雑にキズをつけても問題ない。


光がほんのりとクロス状に輝いている。

廃墟感をより高めてくれる強い味方スモーク

被写体を影にする「逆光+スモーク」で撮ってみる


スモークマシンが用意されている撮影スタジオも増えてきた。廃墟との親和性の高いスモークマシンはぜひ使ってみてほしい。今回は被写体の背後にスモークを出し、さらに背後からストロボを照らす「逆光+スモーク」で撮ってみた。スモークマシンの初級編的なこの撮り方は、被写体がカゲになって背景にとけ込むので、廃墟との一体感を作り出しやすい。また次のステップに進むためにも、まずはこの方法を理解しよう。


被写体の背後のストロボでスモークを照らす。ストロボやスタンドは被写体の背後に隠れるように置くのがポイントだ。

スモークマシンの煙にオレンジの光を当て炎を再現


上で紹介した逆光+スモークの方法の応用編。今度はストロボにオレンジ色のカラーセロハンを貼って撮ってみよう。左の写真のようにあたかも炎のように見えるはずだ。手元のスモークにオレンジの光を当てれば、手から炎を出しているような演出も簡単にできる。


スモークの量や光の当て方がポイント。オレンジ色の光はスモークの上から当てる。検証してみた結果、噴射したスモークが消えかかっているタイミングがもっとも炎っぽく見えた。


シャッタースピード:1/125秒 絞り値:F16.0 焦点距離:47mm ISO感度:320
この写真は2灯使って撮影。逆光+スモークに加えて、正面から被写体の顔を照らしている。

意外に簡単な炎の表現方法を発見

背後に布を貼るだけで火の海を再現



最後に簡単な方法をひとつ。被写体の背後に炎柄の布を貼って炎を再現しよう。壁に貼った布の前に被写体が立ち、布全面に光が当たるようにオレンジ色のストロボ光を照射する。このとき、ストロボ光が被写体の横側にも当たるようにするのがポイント。あと忘れてはいけないのが炎柄のクオリティーの高さ。自分で描いてもいいが、購入する場合は、できるだけリアルで大きいものを探すようにしよう。編集部では「のぼり旗炎」で検索して撮影用の布に巡り会うことができた。

布とは思えない大爆発の背景。

まとめ

①陰影つけ基本的には逆光で撮る
②被写体の背後にスモークをたく
③スモークに色ストロボを当てる

この3つを行えば、リアルに「火の海」が出来上がる。被写体も少々汚しておくのも重要なポイント。

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