01.グラデーションをキレイに撮ろう

 空の色と人物をキレイに写したいときは、空の色はシャッタースピード&露出の調整で合わせ、人物にはストロボをあてて、撮影してみよう。マニュアルで調整できるストロボを使用しよう。
1)まずは、空がキレイに写るようカメラを調整する。このとき、ストロボはまだ焚かないでおく。
2)次に、人物にストロボの光があたるよう位置を決め、㈰のカメラ設定のまま人物がキレイにうつるようにストロボの数値を設定する。
3)手ブレが起こるようであれば、3脚を使用しよう。
このとき、ホワイトバランスなども一緒に調整して、赤みの強い写真、青みが強い写真、などいろいろ撮影を試してみよう。
また、下ではストロボの位置を変えて、さまざまなイメージに挑戦している。ぜひ、参考にしてみよう。

① サイドからの光

 ストロボを人物の横からあてて撮影。くっきりとした影ができるので、クールな印象になる。また顔に影が落ちるので、ホラーの雰囲気も出てくる。今回は、人物の顔の位置にストロボを持ってきたが、もっと上からの光なら堅い印象が、下からあおる光の場合は、サスペンスな雰囲気が強まる。

② 正面からの光

 ストロボの光を真正面からあてて撮影。正面からの光は、肌の色や衣装・髪の毛の色などがキレイに出やすい。また顔は少し斜めに向いているので、少し影が落ちているが、影の色も真っ黒ではないので、表情がわかりやすい。このときは夕日がだいぶ傾いてしまったので、背景が少し暗い。空の色が変わったら、カメラの設定も変更しよう。

02.夜景の灯りを取りこもう

● 人物を目立たせるライティング

 カメラの設定方法は01と同じ。まずはじめに、夜景がきれいに写るようカメラを設定して、そのあとストロボの数値を決めていこう。ライティングは人物の正面やや斜めからストロボをあてている。01でもやったように、正面からの光は人物の輪郭全体に光が当たるので、シルエットがわかりやすく写る。
 シャッタースピードを遅く設定すると、レンズが光を取り込む時間が長くなる。そのため、車のバックライトなど、動いている光が線のようになって撮影することができる。試してみよう。

● 背景と馴染ませるライティング

 「上の写真よりも、もっと背景と人物を馴染ませたい!」というときは、シャッタースピードを遅くしてみよう。すると人物と夜景の明るさ具合が近づき、より自然な写真になっている。またストロボのライトにありがちな、白っぽい反射も少ないので、黄色味のあるあたたかい雰囲気になった。全体の明るさを調整したい場合は、ISO感度を操作してみるのも良い。シャッタースピードを上げるのも良いが、車のテールランプがきれいに写らないので、今回はISO感度を少し下げている。

03.「夜景と人物をキレイに撮る」=「スローシンクロ」

 「スローシンクロ」とは、1) シャッタースピードを落とし、背景の明かりを取りこみ、夜景を写す 2)被写体にはストロボをあてて、シャッタースピードに左右されずに明るく写す、という複合ワザだ。空がまだ若干明るく、青くボンヤリと光っていたので、ホワイトバランスを「白熱電球」モードにして、青みを強く撮影してみた。シャッタースピードが1.6秒とかなり遅いので、手ぶれを防ぐために三脚を使用して撮影。人物にあてるストロボは、人物から見てやや左上からあてている。

04.街灯とホワイトバランス

 ホワイトバランスの「自動モード」は、カメラが光の色合いを感知して、自動で色味を調整してくれる。自動モードで撮った写真を基準に、ホワイトバランスを変更していろいろな雰囲気を試してみよう。
 下の写真は、画面の奥に向かって斜めのラインが入っているので奥行きのある構図になっている。カメラの位置は、人物の顔とほぼ同じ高さに設定。ストロボは焚いておらず、街灯のみの光で撮影している。露出は人物の顔に合わせることで、ライトの光が強い部分が明るく、白くとんでいる。

ホワイトバランスを利用しよう!

 カメラと人間の目では、色の認識の方法が違い、目で見えている色と撮影した際の色が違うことがよくある。これを補うのが「ホワイトバランス」の役割だ。本来は、“写真の色を目に見える状態に近づける”役割なのだが、このカメラ講座ではいろんな雰囲気の写真を撮るために使うことも多い。また、デジカメや携帯のカメラにも同じ機能が付いているので、活用してみよう!

写真データの豆知識&ストロボについて

・RAW画像

 プロのカメラマンに撮影をお願いすると、“RAW画像”という言葉を聞くことがあるかもしれない。RAW(ロー)とはデジカメ内部で何の処理もしてない画像データのこと。そのままでは見ることができず、PCでRAWデータを映像化して、画像ファイルに変換する必要がある。ソフトウェアが必要になるが、RAWで撮れるカメラにはソフトが付属していることがほとんど。

・ JPEG画像

 デジカメ内部で画像処理を行って、小さいファイルサイズに圧縮したデータ。容量が軽いのでたくさん撮影するのに向いている。ある程度の画像変換も可能なので、普段の撮影はJPEG画像で撮影するのがオススメだ。

 今回の講座で使用しているのは、カメラにも取り付けられるだけでなく、取り外してワイヤレスでの撮影も可能な「クリップオンストロボ」。ストロボの方でも光の調整が可能なので、カメラと合わせてさまざまな撮り方ができる。また、内臓ストロボよりも遠くに光をとばすことができる。ただし、値段は万単位と結構高めなので、ライティングをある程度理解してからの購入がオススメ。