室内スタジオなのにロケ撮風に！朝・昼・夜をストロボで再現する！

室内スタジオのセットっぽさを完全払拭！ライティングで太陽を作り出し、まるでロケに撮影にいったかのような本格写真に！　世の中にはいろいろな光があり、その光がどんなものかを考えて言語化することで、同じような光を再現することが出来ます。今回は室内のスタジオの中で、自然光と同じような光をライティングで作り出す方法を紹介します。ぜひこちらの方法を参考に、室内スタジオでのリアルな環境づくりに挑戦してみましょう。

教えてくれるのは涼子さん
ハコスタジアム東京・コセット池袋、アコスタなどでカメラマンサービスや宣材写真を担当。Twitterでのライティングレシピツイートが人気。
Twitter：ryoko_camera

model 白玉@shiratama0yea

街道ブースに太陽を作る

普通に撮ると

街道ブースは背景のバリエーションに富んでいる広いブース。撮影角度でまるで違う場所のように撮影することができるが、ライティングをせず撮影すると天井の高い位置にある蛍光灯が上の部分のみ照らしてしまい、このような写真になってしまう。

午前中

人物に入るハイライト以外はすべてスタジオの蛍光灯による環境光、それを活かした状態で撮影する

●コンセプト
午前中のやわらかい日差しを表現。被写体も背景もすべてが明るい状態で太陽光によるハイライトを再現する。

●ストロボ

写真の全体光量は環境光によるもののため、太陽光で入るハイライトのみストロボで再現する。トランスルーセントアンブレラをできる限り高い位置から被写体の後頭部や肩に当てることで、実際の午前中のような明るさになる。

カメラ設定
85mm f/2　4700k　SS 1/160　ISO 500

夕方

色温度をオレンジ寄りに設定して、環境光の影響を減らす。可能な限りF値は開放してふわっとした雰囲気を出すと良い。

●コンセプト
買い物終わりに夕方のベンチで休む状況を再現。リアルな夕焼けより少しオレンジを強くすることで、アニメや絵本のようなわかりやすい夕暮れ感を演出できる。

●ストロボ

夕日イメージで、オレンジフィルターを付けたストロボを高めの位置から半逆光で直射する。それだけだと人物が暗くコントラストが高くなりすぎるため、人物に柔らかいグラデーションが入るようにトランスルーセントアンブレラを近距離から当てる。人物がオレンジになりすぎると違和感があるため、トランスルーセントアンブレラを付けたストロボには、フォルターなどは付けない。

カメラ設定
85mm f/1.4　6500k　SS 1/250　ISO 125

夜

買い物が終わった夜道を再現。街灯と横の建物の窓から漏れ出る光を表現する。

ストロボ

ストロボに半透明のビニール袋を被せて丸くする。スタジオの街灯のセットにそのストロボをクリップなどでつけて、全方位に光がまわる街灯の光を再現する。オレンジのフィルターを付けたソフトボックスを左側面の壁に当てて、跳ね返ってきた光を被写体に当てることで、夜の建物の窓から漏れる光を再現する。

カメラ設定
85mm f/2.8　4200k　SS 1/200　ISO 100
環境光が一切影響しないように暗くする。

今回使ったスタジオは【ハコスタジアム東京】

街道ブース、ファミレスブース、長屋通り、落ち葉ブースハコスタジアムとはコスプレイヤー＆カメラマンさんのためのシェアスタジオ。常に40種類以上のセットが組まれており、初心者でもクオリティの高い写真を撮ることができる。
https://hacostadium.com/tokyo/